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048-737-12062025/11/22

朝晩の冷え込みが一段と厳しくなってきましたね。
先日、水戸で初雪が観測されましたが、関東では今季初で平年より約1か月早いそうです。
日本は四季から二季に移行しつつあるかも…と先日、某気象予報士さんが言っていましたが、春や秋のような穏やかな季節がなくなってしまうとしたら困りものですよね。
さて、寒くなるとよく見られるのが尿路疾患です。
今、膀胱炎や尿道閉塞(膀胱から出口の間で石や血の塊などが詰まる)の受診が増えていますが、心なしか例年より多いような気がします。
膀胱炎のパターンは、細菌感染、尿石、ストレス性など多岐にわたりますが、この時期に増える原因としては、やはり寒冷ストレスやそれに伴う飲水量や運動量の低下かと思います。とくに猫の場合はもともと積極的に水を飲まない動物であり、からだの仕組み的に尿が濃くなりがちであるため、膀胱炎や尿石症を発症しやすいと言えます。
尿に血が混じる、濁っている、異臭がする、といった症状に加えて、
・トイレにずっと座っている
・トイレに何度も行くのに尿は少ししか出ていない
・トイレ以外での排尿
・排尿時に鳴く
こんな様子が見られたら、まず膀胱炎を疑ってください。
食欲不振や嘔吐が見られる、踏ん張る様子はあるのにまったく尿が出ない、などの場合は尿道閉塞を起こしている可能性もあります。(主に雄で見られ、雌は非常に少ない)
尿道が詰まると行き場のない尿が膀胱をどんどん膨らませ、時間の経過とともに腎臓まで膨らませてしまいます。尿管閉塞(腎臓から膀胱の間で詰まる、雌雄どちらもあり)は腎臓が急激に膨らみます。どちらも命に関わりますので早急な受診をお願いします。
予防対策としてはまず飲水量を増やすことですが、水飲みポイントを複数作ってみるほかに、ドライフードをふやかしたりウェットフードを併用したりするなど、食べると同時に水分も摂れるようにすると非常に効果的です。また、散歩や遊びの時間を増やして運動量アップやストレス解消をはかるのもよいでしょう。
すでに治療の一環として尿路用の療法食を使われていて『あまり食べてくれない』『きちんと食べているのに効果が今ひとつ』などのお悩みがありましたら、今は様々なタイプの製品がありますので一度ご相談ください。